アンケート調査から模倣品によるリスクの実態が判明

アンケート調査から模倣品によるリスクの実態が判明

Chrissie Jamieson
Global Head of Marketing, MarkMonitor

 

2018年8月6日

模倣品によってブランドが直面するリスクについては、誰もが認識しています。では、最も深刻なリスクとは何でしょうか。

 

MarkMonitorが毎年開催するスプリングシンポジウム(Spring Symposium)で実施したアンケート調査によると、圧倒的多数の回答者が、最も深刻なリスクはブランドの評判が傷つくことであると考えています。

 

シンポジウムに参加した100人以上の経営者を対象にデータを収集したところ、回答者の74%が、オンライン上の模倣品による最も深刻なリスクは評判が失墜することだと述べています。これに僅差で、模倣品や海賊版による売上の低下が挙げられ、5人のうち1人が、最もダメージが大きいと回答しています。

 

本シンポジウムは、MarkMonitorだけでなく、参加者にとっても知見に溢れた価値あるイベントです。年次アンケート調査の結果から、オンライン上の模倣品マーケットプレイスの現状や、最新の市場動向に対する一般的な認識や、他では得られない知見を得ることができます。

 

また多くの企業にとって、いまだにブランド保護が深刻な悩みの種であることが明らかになりました。回答者の44%はブランドの不正使用が増加傾向であることを認識しつつも、38%の回答者は増加しているのか減少しているのかを把握するのが難しいと回答しました。問題の大きさに圧倒され、対処方法に確信が持てないブランドの姿を映し出していると言えるでしょう。そして企業内でのブランド保護責任について尋ねたところ、37%が「責任が分散」されていることを認めました。ブランド保護専門の部署を設けているという回答は、わずか6%でした。

 

この調査結果は、模倣品問題の規模だけでなく、ブランド側が、特に評判の観点で被る膨大なマイナスの影響を浮き彫りにしています。残念ながら、企業内のブランド保護担当者が誰なのかはっきりしていないと思われる企業も見られました。このような状況を変えるには、オンラインブランド保護専用の戦略を策定し、ブランド側がプロセス全体を整理して専任責任者を置かなくてはなりません。

 

アンケート調査からは、模倣品に対する意識の高いブランドは、適切な方向に歩んでいるという前向きな結果も得られています。たとえば、オンライン侵害対策について、回答者の48%が、インターネットのほぼ全域にわたり予防対策や取り締まりを行う総合的な戦略を採用しています。これは、MarkMonitorが行っているアプローチです。包括的なオンラインブランド保護戦略を採用する重要性を認識した企業が増え、アンケート調査結果が改善されていくことを願っています。

 

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