RPL554
Ensifentrine
ensifentrineは吸入型のホスホジエステラーゼ(PDE)3およびPDE4の二重阻害剤であり、中等症から重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪を、現在使用されている経口投与PDE阻害剤による全身性の副作用を伴うことなく低減させることが期待されています。承認されれば、COPDの維持療法に利用可能なメカニズムとして10年以上ぶりに登場した新規メカニズムによるファーストインクラスの医薬品となります。利用可能な治療クラスの選択肢が限られているこの患者集団において、ensifentrineはその臨床プロファイルおよび安全性プロファイルから、有望な新規治療薬となります。
Ensifentrine 詳細情報
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Verona Pharma
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PDE3およびPDE4の二重阻害剤
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ネブライザーの1日2回投与によるCOPDの維持療法
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喘息、嚢胞性線維症および特発性肺線維症の治療薬としても評価が行われています
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約2万8千人が、2023年にG7市場でCOPDと診断されています
なぜDrug to Watchなのか?
ensifentrineは、有効性および選択性の高い新規のPDE3およびPDE4二重阻害剤であり、単一の化合物で気管支拡張薬および非ステロイド性抗炎症薬として作用します。さらに、線毛機能を向上させることで痰に関連する症状を改善できる可能性があります。中等症から重症の40~80歳のCOPD患者を対象とした、ネブライザーを用いたensifentrineの、単剤療法および長時間作用性ムスカリン拮抗薬または長時間作用性β刺激薬への追加療法における有効性および安全性を評価した、2つの第3相試験(ENHANCE-1試験およびENHANCE-2試験)の良好な結果に基づき、FDAへの申請が行われました。以下のような試験結果が得られています。
- COPD増悪の割合およびリスクが24週間にわたり36~42%低下
- 12週目における投与後0~12時間の平均FEV1 曲線下面積のベースラインからのプラセボ補正変化が87~94 mL
- 生活の質が統計的(ENHANCE-1)または臨床的(ENHANCE-1およびENHANCE-2)に有意な改善
- 改善は、性別、年齢、喫煙状況、COPDの重症度、基礎治療薬、吸入コルチコステロイドの使用、慢性気管支炎および地理的地域を含むサブグループ間で一貫していました。
審査・承認状況
2023年9月
NDA承認:米国FDA
2024年6月26日
PDUFA date
ensifentrineはCOPD市場にどのような影響を与えるのか?
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COPD市場の主要な成長ドライバーとなるのは維持療法です。
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COPD市場で生物学的製剤が獲得できるのは患者の1%未満ですが、合計売上高は34億ドルを超える可能性があり、これは2032年のCOPD市場のほぼ14.2%に相当します。
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しかし、日々の症状に対処し、増悪を最小限に抑え、生活の質を改善することのできるensifentrineなど新規の薬剤が、承認時期によっては、予測期間の終盤に向けてCOPD市場に大きく貢献する可能性があります。
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ensifentrineは、生物学的製剤を含むすべての新規薬剤の中でも開発段階が最も進んだ薬剤であり、長時間作用型気管支拡張薬療法と併用される可能性が最も高いと考えられます。
ensifentrineはどのような治療上のギャップを埋めるのか?
ブロックバスターとなるために超えるべきハードルは?
ensifentrineは治療パラダイムを変革させるものではなく、付加的なベネフィットを提供する薬剤であるため、利用が制限される可能性があります。また、初期販売剤型がネブライザー吸入に限られることから、より持ち運びしやすい吸入器(ドライパウダーまたは定量吸入器)を好む一部の患者が不便だと感じる可能性もあります。吸入器は小型で、患者は既に他の治療においてその使用に慣れています。ネブライザーではその使用方法、洗浄方法、維持方法および自宅での1日2回の投与方法を学ぶ必要があり、それが大きなハードルとなる可能性があります。そのため、ネブライザーを用いたEnsifentrineは、病院内または最も高齢の患者への使用に限られる可能性があります。
$500-750M
医薬品のタイムラインと開発成功確率
出典:Cortellis Competitive Intelligence、医薬品タイムライン と開発成功確率予測日 2023年11月3日