MarkMonitorフォーラムでオンラインの課題が明るみに

MarkMonitorフォーラムでオンラインの課題が明るみに

Kelly Taaffe
Senior Writer, MarkMonitor

 

2018年10月15日

Sunderlaw Strategies, Inc.のジェーン・サンダーランド(Jane Sunderland)氏は自身の生物学的進化の研究というキャリアが、オンラインブランド保護に関するデータ分析の道につながっているとは想像もしていませんでした。しかし、先週、そのトピックの講演者として、MarkMonitorフォーラムに登壇しました。発展し続ける知的財産業界との類似性をどちらも、データから傾向を探し出す作業とし、現在、さまざまな変化が起こっていると話しています。

 

さまざまな変化の1つは、オンライン上におけるブランド保護の課題が激増したことと言えるでしょう。激増した問題に対して、司会を務めたMarkMonitorのデーヴ・クーパー(Dave Cooper)は、「問題の核心を明らかにするためにビジネスインテリジェンスは重要です」と、述べています。サンフランシスコのNew Mission Theaterで開催されたMarkMonitorのイベントには、さまざまな業界から大勢のブランド関係者が参加し、ドメイン名管理、GDPR、オンライン詐欺、ブランド保護などをテーマとした議論や基調講演が繰り広げられました。

 

顧客中心型の風

パネラーを務めたMarkMonitorグループの中に、顧客中心型ブランド保護の創始者と呼ばれる人物、Adobeのリチャード・アトキンソン(Richard Atkinson)氏も参加していました。アトキンソン氏は、善意のユーザー(正規品を購入しようとしている顧客)を重視した戦略を取り入れて以来、ブランド保護戦略は飛躍的に向上していると言います。偽ソフトウェアを摘発する際、善悪の割合、検索エンジン関連の消費者保護率、eコマースの成長率を反映させた指標を取り入れています。また、投資関係者を教育するためにブランド保護に関して議論することも重要です。経営幹部からブランド保護について一言得られればさらに理想的でしょう。

 

MarkMonitorの製品担当、リカルド・バンディーボ(Rikard Bandebo)は、報告書では侵害摘発数がほとんど記載されず、売上への影響ばかりが注目されていると指摘しています。「侵害数ではなく、その影響」に焦点が移動している現状を踏まえると、顧客中心型の戦略を「ピンポイントで実施」することが重要です。ブランド側で検索テクノロジーなどをカスタマイズすれば、サイバー犯罪の脅威が顧客にどのように影響するのか判定できます。それを活用し、大切な顧客を守ることができます。

 

ブランド保護担当は、法的措置の数が必ずしもブランド保護戦略の効果を表す指標にはならないと理解しましょう。まずは顧客が何を目にしているのかに注目することが重要です。
デーヴ・クーパー(Dave Cooper), MarkMonitor

 

ドットブランドのニュースと傾向

Googleのアンディ・エイブラムス(Andy Abrams)氏とBrand Registry Groupのマーティン・サットン(Martin Sutton)氏には、トップレベルドメイン(TLD)関連の知見を共有し、新gTLDの可能性と課題について講演しました。

 

商標分野のシニア弁護士であるエイブラムス氏は、Googleの商標ポートフォリオ管理における自らの経験を共有し、ICANNが関与する重要性について講演しました。エイブラム氏は、法務部や商標部門の担当者を継続的にこうしたイベントに送り込むことを推奨しています。

 

その他のハイライト

  • マーケットプレイス上のブランド保護で最も重要な側面についてライブアンケート調査を行ったところ、ほとんどの回答者が、顧客がよく見るリスティングを中心に、侵害の摘発をすることに同意しています。
  • Greenberg Traurig, LLPのマーク・トランチテンバーグ(Marc Trachtenberg)氏は、eメールやSNSを利用したブランド攻撃と、サイバースクワッティングの歴史について説明しました。確固たる対策を講じ、ブランドを不正に利用するメリットを減らすことを提案しています。また、消費者は、マイナスの経験について、ブランド側に責任を押し付ける傾向があることを強調しました。3社のうち1社の割合でCEO詐欺メールの被害にあっていることを明らかにしました。
  • MarkMonitorのメアリー・ジェンキンス(Mary Jenkins)は、オンライン保護戦略では最も重要であるマーケットプレイスに焦点を合わせ、優先すべきであると説明しました。これにより、ブランド所有者は侵害率の低いサイトでのコストを大幅に削減することができます。
  • 顧客中心型の戦略については、こちらをご覧ください。または、今すぐMarkMonitorにご相談ください。

 

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