AIブログシリーズ: Ex Librisにおける会話型ディスカバリーの重点化

生成人工知能(AI)を通して、ディスカバリー・エクスペリエンスの領域に、変革的なトレンド <会話型ディスカバリー> が出現しました。

会話型ディスカバリーでは、ユーザーが自然な日常の言葉を使って検索エンジンと「チャット」しながら、質問を投げかけ、エンジン側から出される答えを継続的に改良していくことができます。このテクノロジーでは、ユーザーが探求トピックをより深く掘り下げて検索でき、また、より早く重要な情報や識見が得られるだけではなく、ユーザーの探求プロセスやその範囲を拡大することもできるのです。

昨今、学生や研究者が検索エンジンに生成AIを利用する頻度が増してきました――そして、このテクノロジーは、未来の学生や研究者にとっては、標準的なものとなっていきます。検索を従来の複雑なキーワード検索やブール検索で行うことは、将来的には制限されていき、これらの作業は、フラストレーションがたまり、時代遅れと感じられるようにもなるでしょう。次世代の将来的なユーザーたちは、検索や発見のプロセスにおいて、異なった期待を抱いているのです。

図書館利用者が、会話型ディスカバリーを通して、図書館の蔵書やデータベースから貴重で信頼できるリソースを探し出すことができない場合、その結果、利用者の研究や学習の機会を逃すことにもつながりかねません。宿題に取り組んでいる学生であっても、学術ジャーナルの記事を執筆している先端研究者であっても、その結果が、完全に正確もしくは啓発的なものにならない可能性が出てきます。未来のユーザー、図書館利用者たちからの関心を維持していくためには、私たちは次世代に適応して成長しなければなりません。

Ex Librisによる、Next Discovery Experience(次なるディスカバリー)体験

Ex Libris は、革命的なテクノロジーと高等教育の中で急成長するニーズにお応えする為、Next Discovery Experience の開発を発表しました。Next Discovery Experienceは、生成AIの発展に取り組むにあたって、重要な柱となるものです。

図書館のための代表的なディスカバリー・ソリューションであり続けるためには、絶えず開発を進めていくことが不可欠です。当社のイノベーションは、15年を超える業界経験、多様性に富んだ深く関連しているコミュニティからのフィードバック、高品質なコンテンツを基本とした、強い基盤の上に築かれております。

当社の手法では 、ProQuestのフルテキストコンテンツをベースとしたPrimoの生成AIによる強力なディスカバリーを研究・学習プロセスに組み込む事で、透明性、適切な認定、知的財産権を重視しながら、未来のユーザーに利便性を提供します。自然な言葉による問いかけに対してすぐに答えを提供、可視的にもソースや参考文献を提供することで、図書館は学術機関としての目的を果たしながら、シームレスで信頼のおけるディスカバリー・エクスペリエンスをユーザーに提供することができるようになるのです。

これは情報源の信頼性を考慮しない従来のインターネット検索エンジンとは異なります、当社のコア・バリューの1つは、図書館におけるディスカバリープロセスが、信頼できる情報源によって作成された、確証高い学術的コンテンツに基づいたものであり、経験豊富な図書館員によって確認されたものであり、この成り立ちを確実にすることです。当社の提供するすべてのディスカバリー、特にProQuestの全コンテンツをベースとして開発される会話型ディスカバリーの未来においても、同様です。

Ex LibrisでのAI技術の利用は、常に実際の利用者、図書館員、また図書館の現実的な課題を解決するために行われています。プライバシーや知的財産への配慮の必要性は尊重し、そして何よりも、信頼できる学術コンテンツを使用して、結果と情報を生成することを重要視しております。

このブログ記事は、AIを活用したEx Librisのイノベーションに焦点を当てたシリーズの第一弾です。このテクノロジーの継続的な進歩についてご紹介させて頂きます。どうぞ楽しみに。

Ex LibrisのNext Discovery Experienceについて、ぜひこちらのビデオもご覧ください。

このブログはExLibrisのブログシリーズを日本語訳したものです。ブログの原文は こちら をご覧ください。