中国でブランドの権利行使を効果的に行うために

中国でブランドの権利行使を効果的に行うために

Akino Chikada
Portfolio marketing Director, MarkMonitor

 

2019年1月22日

中国インターネット情報センター(CNNIC)から発行された最新のレポートによれば、中国のオンライン人口は8億人を突破し、インターネット利用における大きな節目を迎えています。これは、日本、ロシア、メキシコ、アメリカの総人口を超えています。現在、世界のeコマースの42%が中国で行われており(アメリカは24%)、この市場で展開するブランドにとって、大きな成長の機会となっています。

 

しかしこの機会は、一方でオンライン脅威も伴います。先日発表されたHarvard Business Review誌のレポートによると、世界の模倣品の86%が中国と香港で作られており、こうした模倣品の多くが中国国内のeコマースサイトで販売されていることがわかりました。このレポートでは、2015年頃から、模倣品が中国のネット販売の40%以上を占めているとしています。2017年には、Alibabaだけでも、模倣品を販売しているという理由で、Taobao.comに出店していた24万の店舗を閉鎖させました。

 

こうしたリスクはありますが、依然として中国市場が非常に魅力的であることに変わりはなく、2022年までに、オンライン販売の売上高は1.1兆ドルに達することが予想されています。それでは、ブランドが自社の知的財産を守りながら、この機会を活用するには、どうすればよいのでしょうか。

 

ドメインを守ること、そして先願すること

中国市場には中国特有の問題があります。しかし効果的なドメイン管理と法的措置プログラムを取り入れることで状況を改善することができます。まず商標が極めて重要な役割を担う知的財産ポートフォリオを強化するようにしましょう。中国は先願主義に基づく商標法を採用しており、それが一部の世界的大手ブランドにとって問題になっています。そのため、製品をリリースするよりも遥か前に、商標やドメイン名を登録することが極めて重要になります。

 

インテリジェンスを用いた法的措置

次に、法的措置のための戦略を準備、実行しましょう。まずは、最も多くのトラフィックを取り込めるマーケットプレイスを把握する必要があります。テクノロジーを活用することで、消費者が買い物する場所を特定し、その消費パターンを見つけ出すことができます。長期的に大量販売している売り手に注目することも可能です。

 

また、中国に特化したブランド保護戦略を作成実行することで、該当地域におけるマーケティング、価格設定、製品戦略を最適化するために必要な知見を得ることができます。お客様の行動や最新のデジタルマーケティング動向を理解するのに必要な情報を収集できるかもしれません。

 

ブランド保護戦略を実施するにあたり、中国市場に特有の問題が障害となりえます。しかし強力な知的財産ポートフォリオに加え、中国の商標法に関する具体的な知識を持つ法務の専門家からサポートを得れば、アジア市場でブランド保護を成功させる近道となります。

 

MarkMonitorのクライアントは、中国のマーケットプレイス内の模倣品に対する法的措置の請願で93%以上の遵守率を実現しています。詳細は是非MarkMonitorまでお問い合わせください。

 

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