学術論文の研究評価について共同研究タイプを考慮した新たな指標に関するレポートを発表

科学情報研究所(ISI)が新しいCollaborative CNCI指標を提唱

 

2022126 ロンドン

クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社

 

イノベーションを加速する信頼性の高い知見や分析を提供する世界的リーディングカンパニーのClarivate plc(NYSE:CLVT)は、本日、学術論文の引用分析について、共同研究のタイプを考慮した新しい方法を提案する科学情報研究所(ISI)によるレポートを発表しました。

 

研究現場では、論文の引用はモチベーションや評価に影響します。学術研究の発表に対する評価は、研究者個人のレベルでは雇用や昇進、資金調達に、学術研究機関や国家レベルでは資金調達や意思決定に影響を与えることが多々あります。

 

グローバル化や共同研究が進み、数十人、数百人の研究者を著者として挙げる論文が急増しています。その結果、研究分野や地域を超えて活用できる、引用情報に基づくデータ駆動型の分析が必要不可欠となっています。しかし、既存の引用分析方法では、著者の数が特に多い場合は結果にひずみが生じることがあります。

 

そこで、本グローバルレポート「共同研究における研究への貢献の扱い方」では、その一つの解決法として、「コラボレーティブCNCI」(Collab-CNCI)という新しい指標を提案しています。

 

科学情報研究所(ISI)のChief ScientistであるJonathan Adamsは、次のように述べています。「この新しい指標は、国際共同研究が世界的な研究の主流となる21世紀において必要不可欠な革新的指標です。既存または革新的な分析手法を研究することで、我々は世界の研究コミュニティがより多くの、より良い研究を実現できるよう支援することを目指しています。Collab-CNCIのような指標で研究への貢献に関する評価方法を改善することは、研究の成果と卓越性を正確に評価し、イノベーションを加速させるのに役立つと信じています」。

 

本レポートは、大規模な共同研究が国や機関レベルの分析結果に大きな影響を与えることを証明しただけでなく、どのように起こるかを紹介しています。本レポートでは、研究成果の重要なポイントを紹介し、機関ごとに多くの国内論文からの引用によって、大きな学術的評価を受けているかを示しています。

 

Collab-CNCIは、ライデン大学科学技術研究センター(CWTS)によって作成された既存の指標であるCategory Normalized Citation Impactを補完するものです。各論文の被引用数は、同じ出版年、同じ分野、同じドキュメントタイプ、そして今回重要なのは、共著者数および参加国数が同じ共同研究タイプに対しても正規化されていることです。

 

CWTSの定量的科学研究教授であるLudo Waltman氏は、次のように述べています。「グローバル化により共同研究が進むことで、書誌的指標の設計と解釈に難しい問題がでてきています。共同研究と引用インパクトの間の複雑な相互作用に対する理解を深めることは不可欠です。この困難な問題に取り組むクラリベイトの科学情報研究所(ISI)による貢献を歓迎します。」

 

科学情報研究所(ISI)は、個人、機関、国家レベルでバランスのとれたタイムリーな意思決定を可能にするために、他の手法との比較や補完する方法としてCollab-CNCI の相対的な利点について研究者や研究支援者のコメントを求めています。ご意見は ISI@clarivate.com までお寄せください。

 

 

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