製薬業界におけるリアルワールドデータ(RWD)の活用が謳われて久しいなか、用途が限定されていた当初と比べて、現在では臨床開発、メディカルアフェアーズ、治療といった様々な分野における活用が進んでいます。一方で、必要なデータの不足、データの品質、活用されないデータといった問題も指摘されています。このような状況の中、RWDの更なる活用によって、医薬品開発の環境はどのように変わっていくのでしょうか。
本セミナーでは、業界の先端で活躍する4名の登壇者の方に、RWDの活用や現在の取り組みについてご講演いただきます。
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開催日程 | 2023年6月23日(金)13:30~17:30 ※受付開始は13:00~となります。 |
会場 | お茶の水ソラシティカンファレンスセンター (東京都千代田区神田駿河台4-6) |
参加費 | 無料(事前登録制) |
定員 | 100名 |
参加対象者
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製薬業界に従事される方で、メディカルアフェアーズ, ポートフォリオ関連の業務に携わられている方。業務においてリアルワールドデータの活用や推進に携わられている方。※本セミナーは法人様向けとなります。個人の方、同業者の方などのお申込みはご遠慮いただいております。 |
主催 | クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 |
プログラム
13:30- 13:35 | 開会の挨拶
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 |
13:35- 14:25 | 基調講演1
「リアルワールドエビデンス x 患者中心 – 患者さんの声をエビデンス創出へつなげるアプローチ」 アキュリスファーマ株式会社 現代の医療と医薬品開発において、リアルワールドエビデンス(RWE)の重要性はますます高まっています。そんな中で私たちに必要なことは、患者さんをチームの一員として捉え、エビデンス創出における患者さんの声の重要性を理解することです。本講演では、RWEの基本概念、データ収集手法、そして医薬品開発における具体的な活用事例を紹介するとともに、患者中心のアプローチが医薬品開発にどのように影響し、患者さんが意思決定プロセスにどのように関与すべきかについて議論します。そこには、患者中心のアプローチの実践方法を提案し、アンケートやインタビューを通じて患者さんの意見や経験を集める方法、患者参加型の研究デザイン、そして患者ニーズに応じたエビデンス創出のための戦略を含みます。患者中心のアプローチとRWEを組み合わせることで、医療意思決定や治療戦略の最適化に貢献する方法をご紹介します。 |
14:25- 15:10 | 主催者講演1
「バイオ医薬品メーカーがRWDを活用し、価値創造とイノベーションのための適正価格を確保する方法とは」 クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 近年、日本の薬価・償還環境はますます厳しさを増しています。 4月に実施された2回目の「通常改定年以外での薬価改定」は、昨年初頭の低分子の後発医薬品の使用促進を皮切りに、様々な価格設定(大量販売による割引、金銭的なインセンティブ、バイオシミラーの推進など)により、医療費抑制を図ってきた厚生労働省の新たな施策に過ぎません。 しかし、近年、特に今年の薬価改定に対する反応として、医療制度の財政的な存続と持続可能性を確保することは重要だが、革新的で付加価値の高い、治療薬や救命薬を生み出したバイオ医薬品メーカーを日本が正しく評価することも重要である、という政府と業界の意見の一致が見られるようになってきています。本講演では、日本における価格設定環境の変遷についてお話するとともに、過去数十年にわたる欧米における同様の価格設定ダイナミクスのRWDの活用事例をご紹介します。また、日本における公正な価格設定を支えるためにメーカーがRWDをどのように活用すべきかお話しします。
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15:10- 15:30 | 休憩 |
15:30- 16:20 | 基調講演2
「リアルワールドデータを活用した患者中心へのアプローチ」 グラクソ・スミスクライン株式会社 リアルワールドデータを使ったエビデンス創出が一般化しつつある中、使用することのできるデータの限界やResearch Questionに適したデータソースが存在しないことで課題の可視化や解決のためにエビデンスが得られないということがあります。一方で、リアルワールドデータを広義にとらえると、”患者さんの声”をとらえ、そこから得られるインサイトの検討につなげることができたり、患者さん一人一人にあった医療を提供するためのいわゆるTreatable Traitにつながる研究ができたり、また、Patient Outcomeを変えていくための課題抽出からアクション後の効果判定をデータドリブンで行うことができます。本講演では、このような新たな可能性は、Patient Centricityという方向性から生まれていること、そして、リアルワールドデータとPatient Centricityをつなぐ取り組みの可能性についてお話しします。 |
16:20- 16:50 | 主催者講演2
「リアルワールドデータを中心としたデータドリブンな戦略策定のためのソリューション」 クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 製薬産業の構造は年々複雑化しており、最適な開発ターゲットの選定はより重要になっています。リアルワールドデータだけでなく、自社で保有しているデータや公開データ、ベンダーが提供している様々なデータアセットを組み合わせることで、情報のサイロ化を防ぎ、効率的なマーケット分析に繋がります。本セッションでは、クラリベイトが持つリアルワールドデータを含めた豊富なデータアセット及びその統合、分析ソリューションについてご紹介します。 |
16:50- 17:25 | パネルディスカッション
パネラー:西馬 信一 氏 勝又 昌幸 氏 Eric Persoff 氏 野地 勇人 氏 モデレーター:クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 講演者4名による、リアルワールドデータの活用に関連したパネルディスカッションをおこないます。 |
17:25- 17:30 | 閉会の挨拶
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 |
講演者プロフィール
アキュリスファーマ株式会社 1997年神戸大学医学部卒業後、神戸市立医療センター中央市民病院で内科研修医、消化器内科の臨床医として診療に従事。C型肝炎治療薬のドラッグ・ラグに課題を感じ、MDとしてアメリカの製薬企業であるシェリング・プラウ社(現在はMSD株式会社に統合)で臨床開発に携わる。その後、日本イーライリリー社で臨床開発、安全性管理などを担当。2018年からは、セルジーン社(現在はBMS株式会社に統合)にて医学本部長を務める。2022年にアキュリスファーマ株式会社のメディカル本部長となり現在に至る。
【専門・認定】 日本製薬医学会 副理事長、同メディカルアフェアーズ部会長、同製薬医学会認定医・国際製薬医学医師連合会(IFAPP)GFPM(Global Fellow of Pharmaceutical Medicine)・日本内科学会 総合内科専門医 |
グラクソ・スミスクライン株式会社 1998年 日本グラクソ(現GSK)入社。2008年まで安全性部門にて製造販売後の安全性監視活動を担当。その間、UK本社での勤務も経験。 その後、2016年まで開発パイプランのプロジェクトマネージメントを担当(主に呼吸器疾患)し、2019年まで開発本部におけるデジタル・データ利活用の推進・リード。2019年からは現組織のバリューエビデンス&アウトカムズ部門の部門長となり、現在に至る。 |
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 クラリベイトのライフサイエンス&ヘルスケア事業部 コンサルティングサービス パートナー。日本およびアジア太平洋地域におけるコマーシャルストラテジーコンサルティング事業の統括を担当。日本国内のバイオ医薬品メーカーによるグローバル展開のための戦略、グローバルメーカーの日本への投資戦略、日本国内のメーカーによる国内事業の最適化などに取り組んでいる。 |
クラリベイトにおけるライフサイエンス、ヘルスケア部門のソリューションコンサルタントとして、医薬品・医療機器の開発初期から上市後まで幅広くクラリベイトのソリューション提案を担当。直近では欧米のリアルワールドデータ等を活用した開発戦略や事業開発、ポートフォリオマネジメント、コマーシャル化のサポートを実施。外資系製薬会社やヘルスケア特化型の外資系データベンダーでの経験を有する。 |
モデレータクラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 生化学系大学院修了後、化学メーカーにおけるがん体外診断薬の開発、システムインテグレータにおける臨床開発向けデータマネジメントシステムの日本市場への導入、外資系システムベンダーにおける医薬品・医療機器開発支援システムの日本を含むアジア地域への展開、外資系CROにおける事業開発に従事。現在は、クラリベイトジャパンのライフサイエンス&ヘルスケア事業部にてR&D領域向けコンサルティング部門の責任者を務める。 |