小嶋 和

IP グループ
IP分析コンサルタント

大学では化学を専攻し、研究室では多孔性錯体結晶を反応場とした特異的反応について研究。新卒で入社した会社の研究開発部門で自動車や電子機器の母体に使われる樹脂コンパウンドの研究開発に携わる。前職の仕事を通じて将来は特許に関わる仕事をしたいと考えるようになり、2018年にIPの分析を専門としたコンサルタントとしてクラリベイトに入社。

入社を決めた理由、懸念していたこと

前職で研究開発をしている時から特許には日常的に触れていました。当時は他社の特許が自社技術と抵触しないかどうかという観点で見ることが多かったのですが、特許に書かれている技術情報をもっと研究開発に活かせないか、と思い始めたことが転職を考えたきっかけです。新しい研究テーマに取り組む際、他社特許を読んで自分なりに既存技術の変遷をまとめたことがあるのですが、全部読むのは時間がかかり、情報を整理するのも一苦労でした。もっと効率的に、かつ精密に分析する方法はないのかと思っていたところ、クラリベイトにはまさにそういった分析を専門としたチームが存在することを知り、入社しました。自分で特許の勉強をして資格を取得したりはしたものの、知識は十分でないし未経験の業種に変わることでやっていけるかどうか、という不安はありましたが、上司や先輩のサポートを受けて仕事をこなすことができています。

 

職務内容

特許情報を活用した分析が主な職務になります。分析内容としては、ある技術分野における技術トレンドや主要プレイヤーなどを把握する技術動向調査が多いですが、その他にも競合分析や用途探索など、お客様のニーズに合わせた分析をご提供しています。プロジェクト単位で動いており、1つのプロジェクトに2~3カ月くらい携わります。プロジェクトの流れとしては、まずお客様のニーズをヒアリングし、それに合わせた分析内容を考案し、ご提案します。受注を受けた後はサーチャーとお客様と相談しながら調査仕様を調整し、分析を行っていくという流れです。分析内容によって進め方は異なりますが、お客様と随時打ち合わせを行い、サーチャーと連携しながらプロジェクトを進めるという点は基本的に共通しています。

 

仕事のやりがいを感じるとき

最終的に出来上がった成果物をもって報告会を実施してお客様に喜んでいただく事はもちろん嬉しいですが、後々にフィードバックをもらえることがあり、納品後もデータを活用いただいていることがわかると本当に役に立ったのだと思えるし、モチベーションになります。一時的なサービス提供で終わるのではなく、お客様にリピートしてもらえることも嬉しいですね。

 

印象に残っているエピソード

先輩のフォローとして入った初めて携わったプロジェクトが印象に残っています。クラリベイトでは事前にある程度分析項目は決めますが、プロジェクトの途中でもお客様のニーズを考慮して適宜分析項目を調整し、それらを踏まえて考察し報告書を作成しています。その分析から報告書作成までを初めて任されることになり、勝手が分からない中でお客様が何を求めているかということを突き詰めて考えました。お客様の主幹事業に係る内容でありお客様側としてもかなり力を入れているプロジェクトだったのでプレッシャーもありましたが、報告会後に「あの時の分析が役に立った」というフィードバックがあり、とても嬉しかったし印象に残っています。他には自分が初めて主担当として任命されたプロジェクトは、期間も半年にわたるような規模が大きいものだったというのもありますが、キックオフから報告会まで自分がリードを取って話を進めたので印象に残っています。やはり初めて経験したことは強く印象に残っていますが、今後も新しいサービスを積極的に展開していく予定なので、そういう意味では常に刺激的です。チーム体制や組織も大きく変わり、他のチームと協力して何か新しい事ができないか方向性を探していたりもするので、今後も他社との差別化を図れるような付加価値のある新規サービスを考案・提供していければと思っています。

 

ワークライフバランスについて

家で映画を見たり、本を読んだり、ストレスを発散する方法は自分なりにいくつか持っています。でもコロナウイルスの影響で在宅勤務が続き、オフとオンの切り替えがしづらくなっているとは感じています。案件が重なる3月が一番忙しいですが、落ち着けば休みと取ってリフレッシュする時間も持てます。最近は姉から譲ってもらった多肉植物を育て始めていて、ちゃんと育つように育て方についても調べながら可愛がっています。芽が出てくると本当に可愛くて、愛着が一層湧きます。

 

クラリベイトのここが良い/ここがこうなったらもっと良いというところ

良いところは色々なバックグラウンドや専門分野を持っている人が大勢いることです。お互いに尊敬をもって接することができると感じています。また幅広い業種のお客様を相手にするので自分自身の知見も広がります。もっと良くなればと思う事は、自分が関わっていないプロジェクトの情報共有が少ない点です。様々な内容のプロジェクトを知ることは自分自身の学びになりますし、逆に第三者の意見を聞くことで自分の考察を深められれば、最終的にお客様の利益にも繋がると思うので、そういう情報がより良い形で共有できるようになればと思います。

 

今後やりたいと、目指していること

まだ周りのサポートを受けて仕事をしていますし、知識もまだまだ足りないと思っているので、まずは今の仕事において経験を積んで成長していきたいです。将来的には特許分析で得られたことを技術開発へフィードバックしていくためには、どういう立場になるべきかという視点でキャリアを考えていきたいです。