EUPs

COVID-19時代における規制の柔軟な適用

JENNY SHARPE Senior Scientific Writer, CIRS Clarivate   英語原文   Centre for Innovation in Regulatory Science(CIRS)の研究によると、公衆衛生上の緊急事態やパンデミック時に医薬品の評価や認可に使用可能な規制ルートが多数存在することが明らかになりました。まだ広く使われてはいませんが、これらの緊急時使用経路(Evaluation Use Pathway: EUPs)は、医薬品を開発し公正に評価して、危機的な状況下で最終的に患者へ提供するために必要な規制上の柔軟性をもたらしています。   緊急時使用経路の特徴 本研究の目的は、7つの主要な規制当局(米国、欧州、オーストラリア、カナダ、スイス、日本、中国)と世界保健機関(WHO)によって提供されているEUPのハイレベルな概要を提供することです。著者らは、臨床試験の承認のための緊急経路ではなく、ワクチンや治療薬の販売承認のためのEUPをレビューしました。 分析の結果、調査対象となった 7 つの成熟した法域では、多様で柔軟性のある EUP が利用可能であることが示されました。COVID-19のために特別に作成されたEUPsもあれば、非パンデミックの状況で日常的に使用されている確立されたパスウェイもあります。例としては、コンパッショネート使用、政府特令、高いアンメットニーズ医薬品のための通常パスウェイなどがあります。 特定されたEUPのいくつかは、通常の規制要件からの逸脱を認めており、特定の基準、ガイダンス、厳格な医療監視との整合性を要求することでリスクを管理しています。その他の利点としては、提出前における機関とスポンサーとのコラボレーションの増加や、申請書の一部が完了した時点で審査を受けることができるローリング提出のオプションなどが考えられます。   低・中所得国(LMICs)におけるEUPsの適用性 著者らはまた、世界的に医薬品やワクチンの登録を促進するために WHO が提供しているツールについても調査しました。これらのツールには EUP だけでなく、LMICs の規制機関内でのキャパシティの構築を支援し、LMICs 自身の規制決定を支援するための規制強化プログラムも含まれています。例えば、規制決定への依存メカニズムでは、最初の審査は他の規制機関が行い、LMIC の規制機関はその決定を利用して自国の決定をより迅速に伝えることができます。最終的には、独立した意思決定プロセスを可能にしつつ、LMIC 機関の作業負荷を軽減することができます。これらの考慮事項は、規制システムがパンデミックによって引き起こされる緊急のニーズに対応できない可能性があるLMICsにとって重要であると考えられます。   COVID-19の時代における知識の共有 このEUPsのツールボックスは、治療薬やワクチンの多くがまだ開発中であるため、現在のパンデミックでは広く使われていませんが、著者らはCOVID-19に対する世界的な協調的なアプローチをサポートするために、規制当局間における意見集約と情報共有の証拠を発見しました。開発分野では、COVID-19ワクチンに取り組んでいる多くの企業がWHOを介して集まり、重複を避けて効率を向上させるためにデータを共有し、協力関係を強化することを約束しています。また、WHOとパートナー企業は、COVID-19の有効な治療法を見つけるための国際的な試験である「Solidarity」試験を開始しました。   COVID-19のための開放的な政策 EMAのような規制機関の中では、COVID-19治療薬に対して「門戸開放方針」が制定されていることを著者らは発見しました。 Committee for Medicinal Products for Human Useで評価されるか、EMAのPandemic Task Force)または Scientific […]